近頃の乾燥肌対策として人気なのが、ワセリンを活用した保湿です。本来、保湿剤には「水分が皮膚から失われ、乾燥するのを防ぐ」というタイプと、「皮膚の水分をキープし、乾燥しないようにする」というタイプがありますが、今回お話しするワセリンは前者に該当します。

お肌を油膜でしっかりと覆い、水分が蒸発して乾燥しないように保護してくれるという効果があるんです。純粋なワセリンは極めて副作用も少なく、安全な成分です。

最近は精製度も向上しているので、きちんとしたものを選べば、不純物などによる不必要な刺激をお肌に与えるということもありません。

ワセリンは、手軽にドラッグストアや薬局で購入することができます。乾燥対策として、体や手に使われている方もたくさんいらっしゃると思います。しかし、それだけだともったいないですよ!

今回は、顔にも使用することができるワセリンからおすすめのものと、その使い方をお話しします。

顔に使って大丈夫なの?

ワセリンは鉱物油で、原料は石油です。原料が石油と聞くと何だか肌に悪そうと感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

石油自体がそもそも天然化石燃料、つまりは自然素材ですし、きちんと精製された「白色ワセリン」であれば顔にも使用することができます。

石油由来の化粧品に悪い印象が定着してしまったのは、精製技術が未熟であった大正~昭和時代の頃に、石油由来の化粧品を使用したことで肌トラブルが発生した人が続出したことが理由です。

精製技術も現在は格段に向上しており、他の自然素材と比較しても、腐る心配もなくアレルギーが起きにいことから、高い安全性を持つ素材として皮膚科で普段処方されている軟膏のベースとしても使われています。

しかし、ワセリンは「油」そのもので保湿剤などは添加されていないため、水と油の混合体である化粧クリームと違って、「お肌を潤わせる」効果を期待することはできません。

お肌の上に油膜のバリアを形成して肌を外部の刺激から守ったり、お肌から水分が蒸発して乾燥するのを防ぐという目的で使用するようにしましょう。

顔にも使えるおすすめのワセリンはこちら

様々なメーカーがワセリンを販売していますが、純度や価格は製品によって様々です。乾燥対策としてお肌の中でもより敏感な顔に使うときは、多少値段が高いとしてもベタつきが少ない製品の方が使いやすいので、今回は純度が高い順に4種類のおすすめワセリンをご紹介します。

①サンホワイト(医薬部外品)

50gが1000円前後で販売されています。医薬部外品に分類されており、保険適応薬ではないため他よりも値段が高いですが、パッチテストのベースとして使用されるほど高い純度のワセリンです。

延びがよいためベタつきにくく、顔にも使用しやすいです。

②プロペト

100gが1000円前後で販売されています。次に紹介する白色ワセリンより精製度が高く、不純物も少ないため、赤ちゃんや顔の疾患用としても使われることの多いワセリンです。

高品質で、眼球に塗るような軟膏のベースとしても使用されています。

③白色ワセリン

50gが300円前後で販売されています。ワセリンの中でも最もポピュラーな製品で、日本薬局方の基準を満たしており、皮膚科ではこのワセリンを処方されることが多いです。

④ヴァセリン(医薬部外品)

50gが300円前後で販売されています。ドラッグストアなどで普段見かけることの多い、輸入品の白色ワセリンです。

酸化防止剤のBHTや酢酸トコフェロールが入っているため、長期保存に適しています。(※ただし、気になる方であれば、顔へ使用するのは控えましょう。)

ワセリンを顔に使うとき注意するポイント

ワセリンを顔に塗るときは、量が多すぎた場合には空気中のホコリを吸着するので、乾燥を防ぐどころかかえって肌の調子を悪化させてしまう可能性があります。

顔だけに使用するのであれば、耳かき1~2杯程度の量で十分なんです。また、ワセリンは本来お肌を潤わせるためのものではなく、油膜で皮膚を保護したり水分が蒸発するのを防ぐためのものです。

お肌を潤わせるためには、まず化粧水や美容液で水分をお肌に補給してからワセリンを塗るようにしましょう。

極度の敏感肌やアトピー肌のため、使用できる保湿剤が他にないという方は、洗顔した後の水分がお肌に残ったままの状態でワセリンを使用するか、顔を精製水で濡らしてから出来るだけ薄くワセリンを延ばすようにしてください。

ワセリンを薄く延ばすポイントは以下の通りです。

①耳かき1~2杯分の量のワセリンを手の平にのせる。

②両手をこすり合わせるようにしてワセリンを手の平全体に伸ばす。

(※もしこの段階で量が多過ぎると感じ場合はティッシュなどでワセリンを拭き取って調節してください)

③顔を手の平でそっとプレスするようにワセリンを肌にのせる。

④顔にティッシュを全体的に当てて余分な油分を吸い取らせる。

(※拭き取ろうとすると肌に負担がかかってしまうので、そっと吸い取るようなイメージで)

まとめ

ワセリンは低刺激でお肌の水分を保護するのに適した製品です。昔と違って今は精製度の高いワセリンを手軽に手に入れることができるので、正しい使用法を用いればお肌の乾燥を防ぐための強い味方になってくれます。

ワセリンを顔に使用する場合は、とにかく薄く延ばし、塗りすぎることで水分の逃げ場がなくなってしまわないよう気をつけて使いましょう。

また、ワセリンに保湿成分は入っていないため、まず化粧水や美容液でお肌に水分補給を行うことで肌の調子を整えることも忘れずに。補給した水分を逃さないためにも上手にワセリンを活用しましょう。